ギャンブル依存でお悩みの方、自分の将来や家族のために克服しませんか?

自助グループ

自助グループ

組織

なんらかの障害・困難や問題、悩みを抱えた人が同士が互いに励ましあいながら、その問題を様々な形で克服していくための集団を自助グループと呼びます。ギャンブル依存症の自助グループには、当事者の会である”ギャンブラーズ・アノニマス(GA)”があり、日本だけでなく、世界中の拠点で活躍しています。GAは、メンバーになるための唯一の条件として「ギャンブルをやめたいという願い」をあげ、目的を「ギャンブルをやめることであり、他の強迫的ギャンブラーもギャンブルをやめることを手助けすること」と定めています。

GAではメンバーの無名性を尊重するという特徴があります。(アノニマスとは「匿名性」という意味)したがって、メンバーは名前、住所といった個人情報を開示することなく会に参加でき、ニックネームで呼びあいます。同様に、他のメンバーの素性についても詮索しないというのがルールとなっています。

また、ギャンブル依存所の家族・友人のための自助グループに”ギャマノン”があります。ギャマノンは、メンバーになるために必要なものとして、「強迫的ギャンブラーに悩まされている自分自身に幸せが欲しいという願い」を上げています。

 

活動・対応自助グループイメージ

GAとギャマノンの主たる活動はミーティングです。参加者は、「自分(家族や友人)とギャンブルがいつもどのようであったか、何が起こったか、今どのようであるか」ということについて、自身の体験を語ります。ミーティングの場には「誰が、何をどのように話そうとも、それは個人の考え、感じ方として受け入れられ認められる」という風土があるので、参加者は安心して自身の体験を語ることができます。

当事者だけが参加できるクローズド・ミーティング、当事者以外でも参加できるオープン・ミーティング、毎回「怒り」や「自責」などのテーマを決めて行うテーマ・ミーティング、回復の為に12のステップを元にしたステップ・ミーティングなど、多様なミーティングが全国各地で定期的に開催されています。

 

メリット

自助グループの集まりでは、当事者同士ならではの教官や状況理解を前提にミーティングが行われます。「わかってもらえる」という安心感から、参加者は心を開きやすく、早い段階から深く語ることがしやすいと考えられます。同時に、似たような境遇のメンバーと出会うことで、「ギャンブルで悩んでいるのは自分だけではない」と孤独感も払拭されます。

ギャンブルの背景には何かしらの孤独感があるケースが非常に多いので、共に克服を目指す仲間ができるのがGAの大きな魅力と利点になります。また、古参メンバーの語りを聞くことで、ギャンブル依存症を克服した自分や家族をイメージすることができます。先を行く仲間の存在は、苦しい克服の過程で大きな励みになることでしょう。

GAやギャマノンは、会費等の費用はかからず無料で参加することができます。どうしてもお金の問題がついてまわるギャンブル依存症ですので、その点でも大変心強い組織となっています。

 

活用のポイント

精神科で行う集団精神療法では、似通った病態水準(精神的な健康度の度合い)の人でグループを作り、適した療法を施します。同じグループに様々な病態水準の人がいると、より病態が進んだ人が混乱しやすくなったり、より軽度な人にとっては物足りないプログラムになったりと、不都合が生じる危険性があるからです。

一方で、自助グループは開かれた集団であるため、ギャンブル依存の程度が非常に重い人もいれば、依存と趣味のボーダーラインの人もいることが予想されます。すると、比較的軽度な依存症者がミーティングの中で、より重症度の高いメンバーの悲惨な体験を聞くことで、自分のことのように落ち込んだり、傷ついてしまうことがあってもおかしくありまんせん。

こうした、他社の過酷な体験を聞くことによる聞き手の傷つき体験は二次受傷と呼ばれています。二次受傷は自助グループに限らず、医療従事者や警察官や消防士、ジャーナリストや被災地ボランティアなど、悲惨な事件や事故を目の当たりにする職業の方などにも見られる現象です。参加者の語りに共感的に耳を傾け、自分の行いを鑑みることはとても大切なことですが、自分の体験と相手の体験を混同したり、必要以上に相手の問題に踏み込み過ぎないことが自助グループを有効に活用するためのポイントと言えるでしょう。

 

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